眼の病気シリーズその1「白内障」
あけましておめでとうございます!
皆様今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて今回は眼の病気についてお話していきましょう。
眼の病気といっても数多くありますが、今回は白内障に絞ってお話していきますね。
・白内障とは
白内障とは眼のレンズである水晶体が白く濁ってくる病気のことです。例えですが、卵の白身を思い浮かべてください。新鮮な白身は透明ですよね。これを茹でたり焼いたりお酢につけたりすると白く固まってきます。これを「タンパク質の変性」といい、水晶体で蛋白質の変性が起こると白内障という病気になります。
原因
犬でも猫でも起こりやすく、発症する年齢も様々です。性別による差はありません。
多くの犬種・猫種では遺伝性に白内障になりやすいことが知られている他、糖尿病の合併症としても多発します。
また、目の中の病気(ぶどう膜炎、緑内障、網膜剥離など)によっても続発し、加齢によっても生じることから原因は数多にわたります。
症状
合併症のない白内障では初期症状に気付きにくいです。
白内障があるから寿命に関わるということはありませんが、白内障の引き金となる合併症(糖尿病など)によっては命の危険があることもあります。
白内障が引き起こす合併症としてぶどう膜炎や緑内障があり、これらを放置すると失明を引き起こします。
診断
眼にライトを当てたり、瞳孔を開く処置を行うことで診断できます。基本的に無麻酔で検査を行うことが出来るので非常に安全な検査です。
眼の状況により、暗室に移動して検査をしたり、エコー検査を行うこともあります。
治療
合併症の無い白内障のみの治療であれば、進行を抑える点眼薬による治療を行います。
ただし、以下のケースでは治療方針が異なってきます。
・若齢の犬の場合
・白内障を引き起こす病気がある場合
・白内障に引き続く合併症がある場合 など
特に厄介なのは合併症がある場合で、手術が必要なケースもあります。
眼の治療というのは、視覚を守るというのとほぼ一致しています。万が一視覚が危険な場合は緊急治療が必要になります。
「もう歳だから白内障くらいなるよね。」と思わず、まずは緊急性がないかどうかきちんと検査をしてあげてください!
早期に発見してあげると経過は良好であり、失明を免れることが多いです。
当院で出来ること
当院では検眼器、スリットライト、眼底レンズ、超音波診断装置などを用いて痛みを伴わない検査や麻酔を使わずに目の検査をすることが出来ます。
早期発見に必要な機材は揃っていますので、目のことで気になることがありましたらいつでもご連絡ください!
ご質問や感想などコメントお待ちしております!