ちょっと大げさなタイトルですが
  さくら動物病院での歯科治療の
  実際をお伝えしていきたいと思
  います。
   
   
小型犬の歯石除去その1 
小型犬の歯科処置その1 
   
 この子は以前歯周病が原因と思われる左頬の腫れが認められました。左上顎犬歯は歯周病が顕著で全体的に歯石も貯まっていました。
 また右下顎犬歯の歯周病もかなり進行して
いました。
左上顎犬歯と右下顎犬歯は抜歯が適応と判断
しました。犬歯の抜歯では歯肉を切開し歯槽骨を削る必要がありました。
また左下顎犬歯の抜歯では犬歯が下顎骨に骨性に癒着しており癒着部分も削ることになりました。
 抜歯後は歯槽骨を滑らかに研磨し、その後歯肉粘膜フラップを形成し抜歯窩をふさぎました。
またスケーリングを行い歯石を除去したのち
ポリッシングを行いました。
ポリッシングを行うことで歯の表面の見えない凸凹を滑らかにします。
更に歯周ポケットの深い部分にはルートプレーニングを施しました。
ルートプレーニングは歯の根っこのお掃除で歯周病のあるところでは大事な処置です。これを実施するのとしないのではその後の歯周病の進行に影響すると思われます。
またこのようなテクニックを正しく行うには専門的な研修を受ける必要があるでしょう。
 左の写真と下の写真は術後21日目のものです。
左上顎犬歯と右下顎犬歯の抜歯窩付近の歯肉もきれいに癒合しているのがわかります。
 
  小型犬の歯石除去